こんにちは!イー・ガーディアンのソーシャルメディアチームです。
 ソーシャルリスニング第三弾は、今まさに普及が加速している「QRコード決済」について。前回のテーマ「消費税増税」に関連してホットなテーマなのではないでしょうか。各サービスについてユーザーが持つイメージや、実際に利用した感想を探ってみました。

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100億円キャンペーンで広く認知、お得なキャンペーンが多いけど非接触型の方が便利??

QRcode①.jpgのサムネイル画像

※調査期間:2017年1月1日 ~ 2019年8月31日
※調査メディア:Twitter
※キーワード:(“QR” AND “決済”) OR “バーコード決済”

 2017年の中旬から中国での普及が日本のSNSでも話題となり、話題が増加していることがわかります。日本で決定的に認知を広めたきっかけは、2018年12月のPayPayによる『100億円あげちゃうキャンペーン』。ボーナスシーズンの100億円分ポイント還元はインパクトが絶大で、キャンペーン開始後はTwitter上でも毎日トレンドに上がるほどの盛り上がりを見せました。当初、本当に20%還元されるのか、QRコード決済がこの先普及するのか、Twitterでは懐疑的な声も多かったようです。

 結果的に、この盛り上がりを皮切りに2019年のTwitter上の話題量は2018年を大きく上回りました。各社とも様々なキャンペーンを打ち出し、さながら”QRコード決済”戦争の様相をみせています。そして、2019年6月の7payの不正利用問題発生時はPayPayの”100億円あげちゃうキャンペーン”の倍以上の話題量となり、ネガティブなニュースながらも、QRコード決済に対する認知度、関心度を一層上げる結果になったようです。

 次に、QRコード決済について具体的にどのような面が注目されているのか、話題別に分析してみました。

QRcode②.jpg

※調査期間:2019年8月1日~2019年8月31日
※調査メディア:Twitter
※調査方法:期間中の総投稿16,036件からランダムに500件を抽出し目視で分類
※キーワード:((“QR” AND “決済”) OR “バーコード決済”) AND -"RT @"
※ユーザーボイス収集のため、リツイートとキャンペーン関連投稿を除外

 不正利用問題の直後とあってか、“イメージ”と”システム・セキュリティ“においてはネガティブがかなり高い割合を占める結果となりました。また、ポジティブな反応が一番多かったのは”利便性“に関してでしたが、ネガティブはそれを上回っています。特に懐疑的な声が目立ったのは非接触型決済との比較において。交通系電子マネーをはじめとする日本独自のキャッシュレス決済方法がすでに存在するにも関わらず、ここへ来てQRコード決済の普及を目指すのはなぜなのか?利便性において、むしろ後退しているのではないか?といった、QRコード決済そのものの存在意義を問うコメントが多く見られました。

交通系電子マネーに慣れた日本のユーザーにとっては、「アプリの立ち上げ⇒バーコードの読み取り⇒場合によっては金額を入力」といった非接触型には必要のない手順を要する他、スマホの充電が切れれば使えなくなってしまうなど、いまだ利便性の面においてメリットを見出せていないようです。

 しかし、”特典・還元”では唯一ポジティブ反応がネガティブを上回り、各社のポイント還元施策が非接触型にはない利点として多く挙げられていました。「100億円あげちゃう」「全員に300億円」等インパクトのあるキャンペーンを各社次々と打ち出す中、ユーザーにとっては、便利な決済手段というよりも、ポイント還元を中心としたインセンティブを得るための手段としての目的が中心となっているようです。

QRコード決済各社の話題量ランキング

 続いて、Twitterで話題となっている各サービスの話題推移を比較してみました。

QRcode③.jpg

※調査期間:2018年11月1日~2019年8月31日
※調査メディア:Twitter
※キーワード:("●●ペイ" OR "●●pay") AND –("リツイート" OR "フォロー" OR "ツイート" OR "プレゼント")
※リツイートやフォローを促すキャンペーン関連投稿を除外

 2018年12月に100億円あげちゃうキャンペーンで強いインパクトをもたらしたPayPayが、圧倒的な話題量を獲得、その後も、平均話題量は他サービスと比較して多い状態が継続しています。LINE Payは機能や保証が充実しているという点でポジティブな反応を多く集めており、キャンペーン効果も相まってPayPay同様、QRコード決済の代表格と位置付けられているようです。
 以上、キャッシュバックキャンペーンで一躍話題となったQRコード決済ですが、現在ユーザーの関心は利便性やセキュリティ面に向けられており、実用性の面で様々な要望・課題が浮かび上がる結果となりました。まだまだ導入や使いこなし方に迷いがあるユーザーが多いようですが、店舗側は低コストで導入可能なため、小規模店舗での導入や、ライブ会場、フリーマーケットなどのイベントでの活用、無人店舗、果てはお賽銭!とキャッシュレス決済の普及に大きく寄与する可能性は高そうです。

 今後の発展に向け、高齢者のサポート、ユーザービリティの向上や徹底的なセキュリティ対策、サービス間で差別化をどう図っていくのかなど、各社の取り組みに期待したいですね。

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